[基調講演]市民デジタルアーカイブの動向と意義

中村雅子さん

中村雅子さん(東京都市大学情報メディア学科教授)

東日本大震災の影響もあって、デジタルアーカイブへの一般の方々の関心も高まって来ました。行政が中心となって作られているアーカイブも各地で充実してきています。

このような状況の中で、住民が行政主導のデジタルアーカイブ収集への協力者としてだけでなく、主体的に関わり「街の記憶」をアレンジしてきた活動を、ここでは、その街に生きる人びとが、地域の歴史や情報を意味づける主体としてのエージェンシーを回復しようとする試みとして捉えなおしたいと考えます。

 

関東近県だけでも地域資料デジタル化研究会の「甲斐之庫」や「あおばみん」、「港南歴史協議会」、「横濱写真アルバム」など、それぞれ独自の問題意識の元に活動を行なっています。国の施策で古い記録の保全、蓄積に焦点が置かれているのとは異なり、市民主体のデジタルアーカイブ活動は、他の街づくりや地域活性化の活動ともしばしば連動しています。メディアについてもインターネットなどを通じた情報提供やコミュニケーションだけでなく、対面のワークショップや紙媒体による成果の出版など、より広い活動やコミュニケーション手段が活用されています。

 

現状では、このような活動は経済的基盤が不安定であったり、必ずしも住民全体に広がりを持てないなど、多くの難しさを抱えています。今後の取り組みを模索する上で、中心となる市民グループだけでなく、行政の複数のセクションや地域図書館、多様な市民活動グループ、地域メディア、研究者など社会的なネットワークの構築が一層重要になってきています。

また活動の維持や発展にむけた課題について、この場を借りてご一緒に考えていければと思います。

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